皆さまいかがお過ごしでしょうか。stepです。今回は時計ではなく靴の話です。stepは革製品が好きだということはこのブログでもよく書いていますが、例にもれず靴も好きですのでいくつか持っています。その中の最近履いていない(かなりの期間しまい込んでいた)ブーツを季節もよくなってきたので久しぶりに履こうと出してきたら、なかなかの激しい状態になっていました。汚れとかカビは洗えばとりあえずいいのですが、問題なのはアウトソールが加水分解?でカチカチの硬質プラスチックみたいになっていた事です。ちょっと履いてみたら、パキパキと割れるしそれはもう滑る滑る。冗談抜きで物凄い危険を感じました。雨の駅の階段やタイルの床とかを想像するとゾッとします。
そんなことで、ソールを貼り替えようかとも思ったのですが大がかりになってしまうので、とりあえず「アウトソールにソール用ゴムシートで滑り止めを設置」することと、「減っていたかかとを補修」を試そうと思いました。ちなみに今回リペアする靴はレッドウィング(RED WING)の3141というモデルです。靴は結構汚れていましたので、ぬるま湯と洗剤で丸洗いしてから作業に取り掛かっています。
レッドウィングのかかとを自分で補修。「セメダイン・シューズドクターN」使用
まずはかかとの補修から。使用するのは「セメダイン シューズドクターN」という市販されているクツ底の肉盛り補修材です。この製品にはいつもお世話になっていて、靴のかかとが少し減ってきたら使っています。ニオイや肉やせが少ないのもポイント高いですね。これで早目、早目に補修しながら履くとかなり靴のかかとを長持ちさせることができます。
【準備したもの】
○セメダイン シューズドクターN (ヘラ・ヤスリ・ポリ板がセットになっています)
○アクリル絵の具 (100円ショップで購入)
今回使用した絵の具は焦げ茶と黄色。
○ガムテープ
○マスキングテープ
【手順】
補修前のかかとはこんな感じ
①マスキングテープで肉盛り範囲を決める
②肉盛り範囲を付属のヤスリで平滑にする(汚れ落とし・脱脂を兼ねる)
③ポリ板で肉盛り範囲を巻く。引っ張りながら隙間が出来ないように。※ポリ板はツヤがある面を内側(補修する面になるように)する。これ超重要。
④ガムテープでポリ板をしっかり固定。これも超重要。靴の素材もありますのでガムテープでなくとも何か粘着力の強めでしっかり固定出来るテープの方がいいです(シューズドクターNを充填している際にちょっとでもずれたりすると漏れや気泡の原因になりますので)。
⑤シューズドクターNとアクリル絵の具を混ぜ合わせソールに近い色を作る。(今回はこげ茶色と黄色を使用してベージュっぽい色を作成)
⑥ シューズドクターNを充填 。ヘラで奥までしっかり充填するように押し込む。気泡が出来ないように念入りに。ポリ板は半透明ですので外から充填具合を良く確認。
⑦余分なシューズドクターNをヘラでかき取る。
⑧そのまま24時間程度乾燥。
⑨マスキングテープ・ポリ板を除去して完成。
まあ、境目はわかりますがこんなもんでしょう。遠くから見れば目立ちません。
かかと補修完成
とまあこんな感じです。
レッドウィングのカチカチになったアウトソールの除去と滑り止め埋め込み設置
次に今回最も重要な修理であるカチカチになったアウトソール。しばし観察。最初はアウトソールの上からソール用ゴムシート貼ろうと思っていましたが、履いているとパキパキとアウトソールが割れてくることもあり砕け散るのも時間の問題。範囲を決めてアウトソールを除去してそこにソール用ゴムシートを埋め込むという方針で行く事にしました。
【準備したもの】
○ソール用ゴムシート 170mm×230mm 厚3mm を2枚 自分のソールの大きさを良く確認してから購入をおすすめします。
今回使用したのはカナダシートのアメ色です
○革(ソールの厚さ合わせの為)
○接着剤 (コニシのGPクリアーを使用しました) ※最初から用意するなら定評のあるダイアボンド(DIABOND)の方がいいかも。
ダイアボンド (DIABOND) はこちら
○ルーター(stepが気に入って使用しているのはTACK LIFEのミニルーター RTD35ACL です)コストパフォーマンス抜群。
一台持ってると何かと便利なルーター
○電動ドリル(なければヤスリを手動でかければOK)
○軸付砥石 電動ドリル用(100円ショップで購入)
○マスキングテープ
○ゴムハンマー・ローラー (100円ショップで購入)
左のローラーはcookingと書いてあるので料理で使うものなのでしょうか。
○その他カッターやハサミ
【手順】
①アウトソール除去する範囲を決定。材料の関係で中間部分は残します。つま先部分は除去したかったのですが、アウトソールが太くなっているので除去すると後処理が大変なのでここも残すことにしました。幸いつま先だけ厚いからなのかは分かりませんが、ゴムの柔らかさが多少残っています。履いてみて滑るようならつま先部分は後で上からソール用ゴムシートを貼る予定。
アウトソールの先の部分が厚くなっています
マスキングテープで除去部分に印
②ルーターやカッターを駆使してカチカチアウトソールを除去。結構大変でした(笑)。
ルーターのカッターを使って切断
スポンジのソールを綺麗に残すのが難しい
なんとか除去完了
③厚さ合わせの為、ソール用ゴムシート(3mm)の裏に革を貼る。接着剤を塗った後15分位置いたあと(使う接着剤によって時間が異なりまので説明をよく読んで)貼り合わせ、ハンマー・ローラーでよく圧着。その後、余分な革はハサミでカットしておく。
④ソール用ゴムシートを靴底に貼る。これも接着剤を塗った後15分位置いてからハンマー・ローラーでよく圧着。接着力が強力ですので貼り直しが出来ません。位置は慎重に一発で置く。
⑤ 既定の時間乾燥させてから、余分なソール用ゴムシートをカッターで切り取る。
上の2つのパーツはつま先用です。履いてみて滑るようだったら取り付けようと思っています。
切り取り過ぎないように慎重に。
⑥電動ドリル(砥石)で切り口を整える。
⑦靴を磨く。
⑦完成。
改めてみると変な感じですが、靴底なのでまあ良しとしましょう(笑)。滑らなくなったし。
サイドより
とまあ、こんな感じです。
ソール用ゴムシートを貼ってみて
完成後少し履いてみたのですが、もともとスポンジ部分に劣化はなかったので、貼り替えによってアウトソールのグリップも効くようになり履き心地は問題ないです。しばらくは注意して歩きますけど。ちなみにシューズドクターNで補修した上に補強のパーツを取り付けておくとよりかかとが長持ちします。stepはいつも「ソールキット ニューキスト」という製品を気に入って取り付けています。100円ショップを始め色々な製品が売っていますが、いくつか試した結果「 ソールキット ニューキスト 」が価格・耐久性のバランスが良かったのでこれを使っています。
YAHOO!ショッピングで「ソールキット ニューキスト」を探す
まとめ
今回はレッドウィング(RED WING)のソール補修の記事でしたがいかがだったでしょうか。靴はしまい込まずに定期的に履かないとダメですね。スニーカーのソールなども加水分解でボロボロになったなんていう話はよくありますが、カチカチに固まったソールは ホント危ないので要注意です。
今回は素人の補修ですので出来や見た目はちょっとアレな部分もありますが、これでまたしばらく履けそうなので満足しています。ブーツにはちょうどいい季節になってきましたし。さすがに次はソール交換かな(笑)。
それでは、最後までお付き合い頂きありがとうございました。腕時計に乾杯!