皆さまいかがお過ごしでしょうか。stepです。
今回は腕時計のレンズによく付いている、そう、日付なんかを拡大して視認性を高めるサイクロップレンズを外してみたので紹介したいと思います。
サイクロップレンズという名前の由来はギリシャ神話に登場するサイクロプス(一つ目の巨人)からきていて、ロレックスが開発し、特許を取得しているそうです。
最初に言っておくと今回は万事うまくいったわけではありませんが、「一つの例としてこんなのもある」というのもいいかなと思い記事にしてみました。
サイクロップレンズがズレるとか、無くなった(落とした)なんていう話は聞いたことがあったので外れるという事は知っていたのですが・・さて、どうなったんでしょうか・・・。
ちなみに今回外す時計の風防はフラットタイプで素材はミネラルガラスです。
準備したもの
まずはケース。デイトなしのムーブメントを入れたくて以前購入しておいたものです。フルーテッドベゼルタイプ。この風防のサイクロップレンズを取ります。
サイクロップレンズは接着剤で貼られているのでとりあえずライターとカッターを用意してみました
それでは作業開始!
作業の様子
おおまかなイメージとしてはライターで焙って接着剤を溶かし、その隙間にカッターを入れて少しずつ剥がす感じです。
まずはライターで2~3秒焙って・・・
カッターでコリコリ・・・
んっ・・全く動く気配なし・・・
焙る時間を多くして・・・
カッターでコリコリ・・・
うむ。全く取れる気配がないですねぇ~
ダメそうなので、次に用意したのは精密ドライバー。
ライターで長めに焙って精密ドライバーでゴツゴツ叩くような感じで何度かトライ。
あんまり強く叩くと割れそうなので加減をしながら・・・
う~ん、ダメですね。かなり頑丈にくっ付いているんですね。
もうこうなったら意地でも取りたい。そこでペンチの登場。
一応ライターで焙ってペンチでつまんで、破壊に入ります(笑)。ライターは意味あるのか?
焙って、つまんで、破壊。おっ、少し取れた?
何度も繰り返して・・・少しずつ、少しずつ。
大分取れてサイクロップレンズが小さくなってきました。あともう一息。
そんなこんなで何とかサイクロップレンズが取れました。と言うより、粉々に破壊できました(笑)。
あとはカッターや精密ドライバーで風防表面の接着剤?細かい何かをコリコリ落として整えて・・・サイクロップレンズ取外し完了です。取れてしまえば跡も残らず綺麗なもんです。
ちなみにペンチで潰して粉々になったサイクロップレンズはこんな感じです↑。
最後にGlacerium(ヤナセ 研磨剤 ガラセリウム)で風防を磨いておきます。
ガラセリウムは柔らかいガラスの細かいキズ程度なら多少は落ちます。ただ、サファイヤガラスなどの硬いガラスのキズは無理です。
まあ、何とか風防も割れる事もなく、サイクロップレンズが外せました。かなり強引な感じでしたが。
その後
一応無事にサイクロップレンズは外せましたが、ケースを眺めているうちにドーム風防にしたいなぁ、折角ならサファイヤガラスがいいなぁ。なんてことを思い始めたらもう変えたい衝動が止まりません・・・
風防を外す為に工具にセット
ケースから風防を外して・・
ガラスサイズを測って・・・
アリエクで注文・・・ してました(笑)。アリエクとは「AliExpress」っていう中国の通販サイトです。物凄い数の商品があって、しかも安いのでよくお世話になってます。ただ、中国からなので届くまでに時間がかかりますが。今回のフルーテッドベゼルのケースも以前AliExpressで購入したものです。
それで、届いた風防がこれ
サファイヤガラスのシングルドーム(29.5×2.5×1.2mm)
少しドーム型になっているのがわかるでしょうか?
早速ケースに組み込みます
ケース上から少しずつ落とします
ということで、風防交換完了。折角サイクロップレンズを取ったのですが、結局は風防の交換をしてしまいました(笑)。ま、いっか。
左(交換前):フラット ミネラルガラス 右(交換後):シングルドーム サファイヤガラス
どうでしょうか?個人的にはドーム型は柔らかい感じがして好みです。
これで、このケースを使って、お気に入りの時計が組めそうです。
まとめ
今回はガラス風防のサイクロップレンズを外してみました。スルッとサイクロップレンズを外す予定でしたが、全く上手くいきませんでした。最終的には細かく破壊しながら除去(半分意地もあってw)した感じでしたのでおすすめ出来る方法ではありませんね。でも、一応外すことは出来たので一つの方法ではあると思います。
stepの場合は風防がミネラルガラスなのであまり力を入れると割れそうだったけど、サファイヤガラスだともう少し力や衝撃を加えられるので意外とスルッと外れるのかもしれません。又、使われている接着剤によっても取り外しやすさは変わってきそうです。今度サファイヤガラスでも試してみようと思います。
それでは、今回はこの辺で。皆様の時計選び・時計ライフの何かの参考になったら嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。腕時計に乾杯!