皆さまいかがお過ごしでしょうか。stepです。今回は「超簡単な腕時計ベルトの作り方」を紹介したいと思います。レザークラフトっていうと専用工具を使って加工したり、糸で縫ったりと結構手間がかかるんじゃないかなんて思われるかもしれませんが、今回紹介するベルトは特に難しいこともなく、基本的な工程は切って穴を開けるだけなのでどなたでも作りやすいんじゃないかと思います。もちろん時間が許せばさらに手を掛けてより良くするのもありですよね。以前このブログで紹介したベルトよりさらに簡単に作ることが出来ます。気に入って頂けるかは別ですが・・・(笑)。
完成するとこんな感じ。
準備したもの
●本革はぎれ 今回はライトブラウンとブラックの2本を作りたいと思います。もちろん同時進行で作っていきます。
ちなみにブラックの革は以前「レモン」という100円ショップで購入したもの。stepの使用した革は1.5mm~2mm程度の柔らかい牛革です。
柔らかい革の利点はラグ幅の1mm程度の前後なら、革の伸び縮みでそれなりにフィットしてしまうので他の時計に使いまわしたい場合などには良いです。例えば19mmで作っておけば18mm・19mm・20mmのどれでも装着できるみたいな。又、しなやかで手首なじみもいいのでstepはカジュアルな腕時計ベルトにはよく使用しています。
両方とも柔らかい牛革
●コンチョ(ねじ込み式)とベルトネジ(ねじ込み式留め金具)
コンチョパッケージ表
コンチョはベルトのアクセントとして生かしたいので写真のようなタイプを選んでいます。又、ベルトネジはいつも気に入って使用しているスタンダードなねじ込み式金具です。いづれも基本的に使い方は同じ金具です
コンチョパッケージ裏
こんな感じでねじ込み式になっています。
左:コンチョ 右:ベルトネジ
※コンチョ・ベルトネジを購入する際には使う革の厚み×2枚分程度の隙間がある金具を選んでください。
●腕時計本体:取り付けるのは「オメガ ダイナミック」。ラグ幅は19mm。
●道具:カッター・はさみ・穴あけポンチ・両面テープ・トコノール
道具ですが、今回のベルトはレザークラフトをやっていない方でも身の回りにあるもので何とか出来そうですね。要は革が切れて、革に穴が開けられればとりあえず完成します。穴あけポンチは千枚通しやキリなんかでも代用出来そうですし、たしか100円ショップのダイソーにも置いてあったと思います(今現在はあるかは不明です)。トコノールがない場合でも水を付けて木の棒でひたすら磨くだけでも何とかなります(もちろんトコノールほど強度は出ませんのであるに越したことはないのですが)。後は木工用ボンドや洗濯のりを水で薄めて使うなんていう方法もあります。この辺はネットで検索すると色々と先人の知恵がありますので自分にあった方法を試してみるのもいいかもしれません。
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それでは材料と道具が揃ったら早速作っていきましょう。
作り方
まず、今回のベルトは引き通しのベルトで金具一ヶ所で止めるタイプですのでそんなイメージを持って読んでみて下さい。
1.革を切り出す前に腕に巻いてみて大体の長さの検討をつける。革の長さが十分かどうかを確かめる。
2.作りたいラグ幅に合わせて革を切り出す(少し長めに余裕を持って)。
3.時計に仮通しして幅や厚み、及び腕に巻いて長さ等の問題がないかを再度確認。
4.トコノールで床面とコバ面を磨く。
この辺は自分が納得する範囲で適当に磨く
5.ベルトの端の処理。お好みの形で。
コインのカーブは何かと利用できます。
6.コンチョを取り付ける位置にポンチで穴あけ。表側(ヘッド部)
穴の位置は試着して慎重に決める。
少し小さめに開けた方が金具が抜けにくいので良い。
7.コンチョを受けるベルト側にもポンチで穴あけ。裏側(受け金具)
こちらも穴は小さめに開けるのが理想(ちょっとキツイ位)。
8.受け側の金具を両面テープや接着剤で固定。
受け金具は脱着の際に落として無くさないようにベルトに固定(両面テープ・接着剤等で)しておくと良いです。
9.レザーワックスで軽く磨く
この工程は省いてもいいのですが、もしレザーワックス系のものを持っていたら完成前に磨くと何か気分がいいです。ちなみにstepが気に入って使っているのは「革の達人」というレザーワックスです。値段も手頃で1つ持っていると色々な革製品に使用できるのでおすすめ。
10.完成。
表側より
裏側より
上下で長さが違うのはコンチョを見せる為に留める位置を上の方に設定しています。又、コンチョ側の革の先端は斜めにカット・残し気味にしてアクセントにしています。
裏側
とまあ、作り方はこんな感じです。どうでしょうか?バネ棒の穴や定革・遊革も作る必要がないのでかなり時短ですし、作業も簡単ですよね。
私の場合は受けの穴は1か所しか開けていませんが、いくつか穴を開けておけば調整幅を作ることも出来ます。
腕時計の装着方法
腕時計を実際に巻くときですが、手首の内側に金具を持ってきて押し付ける感じでねじ込むと安定して着けられると思います。しっかり締めこんだら時計をクルッと回して通常の位置に戻す感じですかね。それと金具はねじ込み式ですので手(親指の腹や親指の爪等)で常識的な力で締めておけば外れる事はないと思います。step自身もこの方法でベルトやブレスを自作してきましたが、今の所通常使用で外れて落としたなんてことはありません。ただ、大切な時計ですので自己責任でお願いします。
バネ棒の位置にマジックなどでちょっと印を付けておくとベルト交換の際に位置関係で迷うことがない。
脱着は内側に回すとやりやすい。
あと、注意点としては、受けの金具は両面テープや接着剤で固定しておけば無くすこともないと思いますが、ヘッドの部分はねじ込む必要があるので固定する訳にいきません。くれぐれも脱着の際に落として無くさないように気を付けて下さい。
着けるとこんな感じ
どうでしょうか。
敢えて被せ気味に革を残しています。しばらく使用してみて邪魔だったらもう少しカットするかも(笑)。
裏は実にシンプルで気持ちいい。
ブラックのベルト。まあ、普通です(笑)。
こちらのバンドネジ(留め具)の固定位置は真裏に設定。
まとめ
今回は「超簡単な腕時計ベルトの作り方」を紹介しました。脱着に多少慣れが必要ですが、そんなところも楽しめる方にはいいんじゃないでしょうか。又、コンチョのようなデザインされた金具を使えば周りとは一味違う個性的なベルトを作ることも出来ますよね。
おまけ。ブレスとしても意外といいかも(笑)。
それでは、今回はこの辺で。皆様の腕時計ライフに少しでも役に立ったら嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。腕時計に乾杯!